トップ > 戦略法務研究会

戦略法務研究会

・戦略法務研究会事務局長・理事(2003.7〜)

(戦略法務研究会会報「戦略法務研究」理事インタビューより記事を転記)

インタビューの最初に、まずは田中さんご自身の自己紹介をお願いします

田中 私の経歴を申し上げますと太平洋戦争の前の昭和一三年に福岡県で生まれました。終戦のときは国民学校の一年生でした。福岡の県立高校から航空自衛隊の操縦幹部候補生となり操縦学校卒業後操縦教官となりました。昭和三七年に民間航空会社に操縦士要員として入社して小型機機長になり昭和四一年にYS‐11型機の機長となりました。昭和五五年には機長一万時間無事故表彰をうけ、平成元年には運輸大臣表彰を受賞しました。国内線の機長として路線を飛ぶことのほかテストパイロットとして新機種の開発や査察操縦士として機長や副操縦士の技量審査をすることもあり、皇室フライトの機長を勤めたこともあります。平成七年には二万飛行時間を達成し社団法人日本操縦士協会会長から顕彰をうけ、平成十一年飛行時間二万二千時間で定年退職しました。思い出多いパイロット人生でした。現在日本航空JASOB会理事を務めています。

航空会社で飛行機に乗られている頃から見れば、現在のような多彩なご活躍というのはなかなかご苦労もあったのでしょうね。

田中 航空会社を定年退職するまでは一種の専門バカで世間の仕組みに疎い生活でした。定年後、時間が自由になったことを契機に何か世の中の仕組みを勉強したいと思い、銀座のある勉強会に参加したのがきっかけでベンチャー企業家の方々と交流が始まりました。そこでとあるベンチャー企業に投資をしたことからビジネスの世界へ足を踏み入れました。その後、横浜市のベンチャーマネージャーに指名されたことで、ベンチャー企業の相談役として様々な業種を経験しました。空を飛んでいたこともあって、地球環境にも関心があり、ついに自ら銀座五丁目にエコビジネスの竹資源開発株式会社を立ち上げました。そのころ中田康一弁護士と知り合いました。

田中さんが戦略研に関わることになったきっかけを教えてください。

田中 企業を経営するにはトラブルを未然に防ぐ方策を講じておくべきで、その手段として弁護士を顧問とすることと考えました。問題が起きたら弁護士に相談するのではなく、問題を起こさないためにトラブルの抑止力として弁護士を味方にするという発想です。中田弁護士と親しくなるにつれ、中小企業家と弁護士の距離が大きいことが気になり、もっと日常から弁護士が企業の面倒をみる組織が必要ではないかと意気投合して戦略法務研究会を企画しました。

戦略法務研究会・誕生の瞬間ですね。

田中 そうです。戦略法務研究会の命名は中田弁護士です。私はワンストップサービスのキャッチコピーを取り入れました。中小企業の経営者があちこち士業の先生方に相談のハシゴをするのは、経費と時間の無駄ですから戦略法務研究会を窓口に弁護士を始め士業の専門家と相談できる仕組みを考えました。インターネットを使えば全国のクライアントが気軽に相談できる組織となります。

この戦略研のコンセプトでもある「トラブルを未然に防ぐ」ということは飛行機に乗ってらした時代の「リスクマネジメント」に通じるところがあるのでしょうか?

田中 そうです。究極の危機管理とは事故を起こさないことです。事故が起きてからどんなにうまく事故処理をしたとしても危機管理が良かったとは言えません。損失も大きくコストも掛かります。航空会社は事故を未然に防ぐ対策に膨大な投資をしています。平和時にリスクをヘッジするコストを掛けるのは賢い経営判断でしょう。中小企業の経営者の方々へ申し上げたいのは、士業の各専門家と個別に顧問契約を結ぶのが困難なら、せめて戦略研の会員となり日頃からリスク管理の一環とされたら如何でしょう。

その後、戦略研はどのように先生方を増やしていったのですか?

田中 弁護士は多忙であり、必ずしも万能ではありません。どんな相談にも乗れるようにするにはそれぞれの専門家が必要です。それで士業の先生方にこの構想を伝えて参画して頂きました。しかし、誰彼なく誘った訳ではありません。理事候補は国家資格を持った士業であること、一業種一名としました。既に理事である方の強い推薦があれば例外としました。

初期の頃の苦労話などあればお聞かせください。

田中 弁護士をはじめ士業の先生方とそれぞれ顧問契約を結ぶと顧問料の支出が大きくなりすぎて経営を圧迫してしまします。僅かの月会費でそれぞれの専門家と顧問契約を結んだと同じ効果のある戦略研の需要はあると確信していましたが、周知する手段に乏しく会員の増加が思うように行きませんでした。

事務局長を務められて感想などありましたら教えてください。

田中 会員を増やすことが私の命題で毎月セミナーを開催しましたが、思うように会員の加盟はありませんでした。事務局長とは片手間でやれる仕事では無いことを痛感しているところに、優秀で新進気鋭な原口君が登場して戦略研の展望が開けたと喜んでいます。

現在の田中さんの肩書きはビジネス・コーディネーターとなっていますが、この肩書きに込められた意味などございましたら教えてください。

田中 戦略研のキャッチコピー、ワンストップサービスとはもともと官製用語なのです。官庁の対応の悪さを象徴する用語は窓口での「たらい回し」でした。このサービスの悪さを反省して一つの窓口で市民の相談を受けようと考えられたのがワンストップサービスという用語なのです。ビジネス・コーディネーターの名称もある通産官僚が広めた用語です。コンサルタントとは特定の企業のため働く人だと思いますが、ビジネス・コーディネーターは接点のない企業同士の仲を取り持ち、双方の企業が共に栄えるよう働きかけるいわば「世話焼きおじさん」なのです。私はそのような働きをしたいと思っています。

戦略研に関わっていて良かったことを教えてください。

田中 なんと言っても専門家である各先生方と仲間となったことで多くの知識を吸収することができます。このことがビジネス・コーディネーターとしての見識を高めることに繋がりました。今では、幾つかの企業の役員を兼任することになりました。いわゆるヘッドハンティングされるようになったと言うわけです。

こうしたメリットは、会員になることでも享受できそうですね。戦略研の会員様に向けて何か一言いただけますか?

田中 僅かの月会費でそれぞれの専門家と顧問契約を結んだと同じ効果のある戦略研はすばらしいと思いませんか? その上毎月のセミナーはかなりレベルが高く価値ある存在です。

戦略研の今後について、どのようにお考えですか?

田中 最初に構想したインターネットを利用したワンストップサービス。全国どこにからでも相談が出来る仕組みができあがると膨大なクライアントを囲い込むことが出来るはずです。大きな組織に育つと確信しています。

ありがとうございます。来年は戦略法務研究会としても、飛躍の年になりそうです。今後ともよろしくお願いいたします。

(戦略法務研究会会報「戦略法務研究」理事インタビューより記事を転記)

トップ > 戦略法務研究会